真・女神転生 If...
 突如、軽子坂高校が校舎ごと魔界のただなかに突き落とされる。その怪現象は暗い憶いを抱いた1人の天才少年の仕業であり、生徒や教師たちを使役し、弄ぶ。主人公は生徒の1人と学校から抜け出し、元の世界へ戻ろうとするが…。

 主人公の性別を選ぶ事で装備できるものや多少のイベント変化があり、冒頭の質問に答える事で初期パラメータが変わってくる。
 パートナーは白川由実(ユミ)、黒井慎二(チャーリー)、赤根沢玲子(レイコ)から選び、1度クリアする事で宮本明(アキラ)も選ぶことができるようになる。前3者の時はほぼ同じルートとなるが、アキラを選んだ場合は全く異なるルートを辿る事となる。
 主人公の性別やパートナーを選べたり、ガーディアン(『ペルソナ』の前身)システムといった初めての試みも行われているが、サウンドや悪魔のグラフィックは真2からの使いまわしだった。
 スーパーファミコン版
1994年発売

 真・女神転生2と同じ年に出た、当初は『外伝』と呼ばれた作品。
 ゲームとしては初の学園モノで、それまでのマクロ的物語からミクロ的物語に方向転換した最初の作品でもある。本人のカオス・ロウの属性変化は残されているが、それによるストーリーやエンディングの変化はない。
 この作品の成功によって、後の『ペルソナ』などの方向性が決定されたといってもいい。
 プレイステーション版
2002年12月26日 発売
■通常版
■デラックス版(手帳などの特典付き)

 魔人アリスの手によるガーディアン変更、他アトラス作品のデータ引き継ぎによるパラメータ変化など、プレイステーション版ならではの要素が若干加えられている。
 キャラクター紹介
多分に自己流解釈が混じっているので注意
 葛葉ライドウ
 ♀or♂
 軽子坂高校の2年生で、パソコンはそれなりに扱えるらしい。性別はプレイヤーが選べる。容姿以外にこれといった設定はないが、とりあえず♀主人公のモデルは某アイドル。
 ♀主人公は、『たまき』なる名でペルソナ全作に出ている。エルミン学園に転校後、いつのまにやら葛葉一族の仲間入り。制作者の公私混同キャラと化す。
 狭間偉出男(魔神皇)
 張本人
 容姿端麗・頭脳明晰・性格冷淡のイジメられっ子だが、実は熱烈な親衛隊もいる模様。惚れた女の子に手酷く虐められたあげくに逃避先の教師に拒絶されて、自分を蔑んだ連中に復讐するために自分を慕う者もろとも軽子坂高校を魔界に落とすが、その時すでに視野狭窄に陥っていたと思われる。魔界を乗っ取り『魔神皇(まじんのう)』を名乗っているが、古き悪魔たちを如何にして封じ、使役したのかは語られない。幼少時に両親が離婚しており、母親にひきとられた生き別れの妹がいる。
 ダーク中島朱美と呼ばれる程によく似た者同士だが、中島には白鷺弓子がいたのに対して狭間には弓子がいなかった、もしくはその存在に気づけなかったことが、決定的な違いとなっている。
『ソウルハッカーズ』にて、マニアックな悪魔を求めて出演。
 赤根沢玲子(レイコ)
 真面目
 軽子坂高校の1年生で、気難しい真面目一本やりなお嬢様として他人からは見なされている。ことあるごとに狭間のことを気の毒な人だとしてかばうレイコの第一目的は、学校を元に戻すことでも自らが助かることでもなく、このような暴挙にでた狭間を救うことである。彼女は誰よりも長い苦労を味あわせられても自分の目的を忘れない、強い意志を持っている。
 レイコは、主人公を利用したことも自覚している。
 パートナーにチャーリーを選ぶと、レイコはユミと行動を共にするようになる。
 黒井慎二(チャーリー)
 軽薄
 軽子坂高校の2年生。お調子者かつ軽薄だが、教師たちの受けはいいようなのでそれなりにふるまっているらしい。弱きを挫き強きには平伏しておべっかを使う。チャーリーには他の生徒たちを助けようとか学校を元に戻そうという発想はないが、小心者ゆえに他に気を回すゆとりがないだけかもしれない。一度だけ見せる友情が狭間によって打ち砕かれることによって、ただひたすら逃げ出そうとしていた彼の中に、狭間を倒すという明確な意志が生まれる。
 中学時代に自転車(チャリンコ)を盗んだことから、チャリンコ→→チャーリーと呼ばれるようになった。
 白川由実(ユミ)
 熱血
 軽子坂高校の2年生。言葉遣いも荒めで不良少女のようだが実際は熱い正義感があふれており、自分が助かることよりも学校や級友たちを救うことを優先し、彼らが虐げられれば真直ぐに怒りをあらわす。ただし彼女自身が強いためか、一見ひ弱だったり世間知らずそうな相手にはきつく当ることもある。
 パートナーにチャーリーを選ぶと、ユミはレイコと行動を共にするようになる。
 宮本明(アキラ)
 半獣半人
 軽子坂高校の2年生。風紀委員をはじめとして一般の生徒や教師からも危険視されているが、学校の用務員と仲がよいなどの面も見せる。他の生徒や教師たちを弱音を吐くだけで自らは何も行動を起こそうとしない軟弱な連中だと切り捨て、見込みがあると踏んだ主人公と共に脱出を図る。学校から抜け出した早々に死亡するが、その体に狭間によって封印されていた悪魔アモンが入り込み、人格・記憶・外見ともに融合してしまう。最初こそ魔界からの脱出が第一目的だが、アモンとの融合が強まるにつれ、自分を殺し/封印した狭間への強い復讐心に捕われるようになる。
 元ネタは、違いがわかる人と某デーモン漫画。
 大月(大月先生)
 熱血
 軽子坂高校の物理学教師。不可解・理不尽なことは全て「プラズマだ!」で済ませるエセ科学の人。狭間偉出男の熱烈な崇拝者であり、彼のためなら人間であることさえ嬉々としてやめてしまうほどである。プラズマのせいにしてまで自らに理解不能なことがあることを認めようとしない一方で、魔神皇や悪魔の存在は受け入れた上に自らにも非科学的としかいいようのない改造を施すあたりをみると、結果が先にある実験を行う思考の柔軟性もない最悪なタイプの自称科学者のようだ。
 プラズマな物理学者が元ネタ。
 八幡(八幡先生)
 目撃者
 軽子坂高校の数学教師。吉祥寺にて犬を連れた少年が身に付けていたハンドヘルドコンピュータを見て、同様の物を自作してしまった強者。勢いあまってを作ったはいいが冷静に考えれば町中で装備するにはかなり勇気がいるシロモノであることに気づき、主人公にソレを押し付けるまでは持て余していた…何故にそんなものを学校に持ち込んでいたのかを問うてはいけない。
 八幡先生が目撃した少年とはもちろん、『真・女神転生』の主人公である。
 香山(香山先生)
 駄目押し
 みんなの憧れ、軽子坂高校の保健室の先生。生徒の悩み相談も受けていたが、成績優秀で熱狂的ファンも(一部に)いる挟間偉出男の悩みが深刻なものだとは考えてはいなかったらしい。表面上は親身になって悩みを聞いていたために勘違いされたのか、彼が母親の存在を求めるあまりに混同されたのか、精神的に切羽詰まっていた狭間に逃げ道として体を求められるが、当然それを拒絶する。
 岡本
 ピンク…
 軽子坂高校の用務員。アキラにボクシングを教えこもうと説得にあたっていたが、それもかなわないまま事件に巻き込まれる。魔界に堕ちて虐げられているときも、カジノで遊ぶことは忘れない。
 元ネタは真っ白な灰になった奴のトレーナー。

『真・女神転生2』の岡本と同名、外見もジャケットの色が違うのみだが、同一人物かは不明。共通点=賭事好き。
 STEVEN
 HN
 STEVEN=スティーブン。悪魔召喚プログラムを作り、世にばら撒いた人物。通常はプログラムをネット上にアップロードした人物のハンドルネームとして出てくるのみだが、ある条件を満たすことによってプレイヤーの前に姿をあらわす。

『真・女神転生』『真・女神転生2』でも主人公にプログラムを与え、道を示す。
 暁子
 もてもて
 軽子坂高校の2年生。同級生の竜一とは公認のカップル。
 学校の異変に怯えて彼にすがりつくが、アストラル体で現れた魔神皇にさらわれてしまう。狭間偉出男から告白されてラブレターを受け取るが、それを友達たちとさらしものにしたあげくに教室で破いて捨ててしまう。が、そのことを狭間自身が見ていたことを知っていたかどうかは定かでない。
 竜一
 悲劇
 軽子坂高校の2年生。同級生の暁子とは公認のカップル。
 なんの罪もないにも関わらず言い掛りをつけてさらわれてしまった(と、彼が信じている)暁子を助け出そうと、悪魔が跳梁跋扈する世界を駆け巡る。
 どうやら暁子は彼の前では清純派を装っていたらしく、狭間を笑い者にする彼女の別の顔は知らない模様。チャーリーとは仲が良いらしい。
 アモン
 一心同体
 狭間によって使役され、後に封印された悪魔の1人。『地のノモス』の一室に閉じこめれれていたが、殺された宮本明の体に取り付いて人格・記憶・外見ともに融合し、人間の分際で己の体を奪った魔神皇に深い恨みを抱えたまま天を目指す。他の悪魔たちに顔が効くようだ。
 ハトホル
 色気
 女神ハトホル。狭間によって使役され、後に封印された悪魔の1人である。近付く者は全て敵に見えるように錯乱させられているが、月を戴く女神らしく、月の作用によって正気を取り戻すこともある。
 アモンとはいい仲だったように見受けられるが…私の妄想かも…。

『女神異聞録ペルソナ』『ペルソナ2 罪』『同 罰』では、微妙にデザインを変えつつペルソナとして登場。
 セベク
 ワニ
 神獣セベク。狭間によって使役され、後に封印された悪魔の1人である。人間の姿をしたアモンに疑問を抱き、本物のアモンなら自分に勝てるはずだといって闘いを挑んでくる。殴り合いのケンカの後には笑って肩を組んでしまうような、体育会系の性格。

『女神異聞録ペルソナ』では、エジプト神話での悪しき魂を喰らう者として名前が使われている。
 トート
 ヒヒ
 魔神トート。狭間によって使役され、後に封印された悪魔の1人である。知識を追い求めるあまりに内にこもり、封印から助け出そうとしたアモンたちを邪魔者扱いする。疑い深く慎重な性格で簡単には相手を信用しないが、いったん認めた仲魔の言葉はよく受け入れることのできる、良い意味での知性派。




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